当ブログ holly tunes について

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富山の設計事務所に依頼して2014年3月、防音室のある戸建て住宅を竣工しました。

2012年7月 設計監理契約
2013年10月 着工
2014年3月 竣工

新築計画のはじめから竣工、内覧写真やその後の生活を記録中。
内覧写真をご覧になりたい方は下のボタンで絞り込みするか、WEB内覧 まとめの記事をご参照ください。

内容は過去、現在のものについても随時加筆・修正します。
法令や制度に関しては、あくまでもその時点でのこととして記録しています。
参考になさる場合にはご自身でも再度確認をおすすめします。

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までお願いいたします。

2015年6月12日金曜日

珪藻土仕上げ材の一年後-防音室の内装

我が家の壁仕上げは
・ビニールクロス(大部分)
・モルタル仕上げ(リビング音楽室のまわりの約半分)
・珪藻土仕上げ材(リビング音楽室の内側)
の3種類があります。
防汚機能つきのクロス
モルタル
珪藻土仕上げ材
他にも吸音ボードがチョコチョコ使われているところもあるのですが、大きな面積を占めるのはこの三つです。

本エントリーではリビング音楽室の内装に使用した「珪藻土仕上げ材」について。

珪藻土仕上げ材とは?
採用した珪藻土仕上げ材はフジワラ化学株式会社の「シルタッチSR」というものです。
メーカーサイトを見ると「内装水溶性樹脂系薄付け仕上げ壁材」と表示があり「総体積の40%が珪藻土」ということらしいです。
これはいわゆる自然素材としての「珪藻土仕上げ」とは、また別なんだと思います。
ちょっとその辺よく調べていないのですが、珪藻土に合成樹脂を混ぜてあるもの、というのがざっくりしたイメージでしょうか?
しかしある程度の調湿性能や脱臭性能は備えているし、塗りの仕上げも色々選べます。
クロス仕上げと比べて、多機能で趣もあるので選択肢の一つとして考えるのにはいいと思います。

ちなみに、調湿性能を自分で軽ーく調べた結果…
・JIS規格(これ以上の性能がないと「調湿建材」と呼べない):70g/㎡/24h
・A社 珪藻土仕上げ材(100%自然素材):241g/㎡/24h
・A社 漆喰仕上げ材(100%自然素材)+A社調湿機能下地材:94g/㎡/24h
・B社 珪藻土仕上げ材(100%自然素材):155g/㎡/24h(計算値)
フジワラ化学株式会社シルタッチSR」:136g/㎡/24h
…でした。
100%自然素材の製品からは見劣りしますが、JIS規格から見れば充分な調湿性能があると思います。
また調湿性能に絞ってみると、漆喰よりも珪藻土にメリットがあるようですね。

塗り方や、混ぜるものによって様々な仕上げが選べるのは、普通の塗り壁と同じと考えてよいと思います。
我が家は「麻入りでフラットな塗り方」にしてもらいました。
関連記事〜
現場打合せ 内装、家具色決め

珪藻土仕上げ材のコスト
費用としては製造会社の標準設計価格を見ると、我が家が採用した「アサ工法」で2,800円(税抜き)/㎡となっています。

で、我が家の施工会社の見積額は
4,370円(税込み)/㎡(下地目地処理含む)
となっていました。製造会社の標準設計価格より高めなのは、人件費や手間賃施工会社の色々が乗っているからなんだと思いますが。

我が屋のビニールクロスの見積額
1,040円(税込み)/㎡
と比べると4倍程度のコストがかかることになります。

我が家が採用したのは10畳程度の音楽室内の壁だけ、という限られた範囲で、使用目的もしっかりあったので、必要なコストであったと考えます。

珪藻土仕上げ材の採用の目的
我が家のリビングには、室内外の色々な施工を採用することによって「防音室」としての機能を持たせてあります。
防音室やその仕様については以下の記事が関連します〜
WEB内覧 リビング兼音楽室
二重サッシのメリット/デメリット
防音目的の仕様で思わぬメリット
リビングが防音仕様であることのデメリット

防音室を考える上で欠かせないのが、吸音遮音のバランスという意味での「調音」なのですが、その調音のために珪藻土仕上げ材の採用となったのでした。
よく音楽スタジオや学校の音楽室などに使用されている「吸音ボード」の選択肢もあったのですが、清掃性などの面でなるべく凹凸のない材料がよかったので、建築士さんが提案してくれたのがこれでした。あ、天井には四角の穴があいている「タイガースクエアトーン」を使用しています。

本当に防音室内の調音というのは難しくて、遮音しすぎや吸音しすぎも、ダメなんです。
この仕上げ材を採用するにあたって、建築士さんは吸音性能検討書を作成し色々検討してくれたのでした。


珪藻土の気になる一年後
クロス仕上げに比べて、珪藻土の気になる所といえば、
・汚れ
・表面の強度
でしょうか?

自然素材の壁仕上げとしての珪藻土を調べると「ボロボロ落ちてくる」とか「すぐ傷つく」とかのデメリットがでてきます。
上で挙げたようなネットで検索できる珪藻土仕上げ材は、その辺対策された物が多いように思います。
で、我が家の「シルタッチSR」も、表面は堅牢で簡単には傷もつかなそうです。これで竣工から一年以上、何かがボロボロ落ちる、ということも皆無です。

ただ、汚れ。これはやっぱりある程度の覚悟が必要かな、と思います。
新築時は、ちょっと汚れがついては、ぎゃあぎゃあ言いながら対処したものですが、今となっては「まあ、味でしょ味」という感じでほぼノーメンテナンスです。
ソファのあるあたりは、やっぱりうっすら汚れてきている感じがしますが、その他の部分は、そもそもあまり手でさわることがないので、大丈夫だと(思います)。

はじめは汚れた時、どうやって拭き取ったらいいか分からなかったのですが、
・消しゴムをかける(下にカスが落ちまくります)
・メラミンスポンジでこする(やっぱりカスがでます)
・ウェットティッシュで拭く
などしても、結構大丈夫でした。
表面が柔らかいタイプの珪藻土だと無理だと思いますので参考にする場合は自己責任で。
あまり汚れない部分
近くに寄って
気になる汚れは見当たりません
汚れやすい部分
写真だとやはり見づらいですが
手あかのようなもの、なんかの顔料?みたいなよごれ
結構薄汚れ状態です 
汚れが気になるソファ上部の壁に寄って。
やっぱり写真だと分かりづらい!
肉眼だと結構「薄汚れ」って感じです

他の部分に採用したクロスは特に防汚性能が高く、汚れても拭き取りやすいものなのですが、そういうのとは比べようもありません。
多分「汚れが我慢できなくなったら塗り直し」という選択肢しかないと思うのですが、最近は自分で手軽に塗れる壁材がネットでも豊富なので、あまり心配はしていません。
簡単な下地処理で上から塗れるものも多いので、そういうものを選ぶのも楽しいかな、と。
一応、部分的に補修する時の色合わせ?用として、施工した時の材料は残してあります。

…ということで、珪藻土仕上げ材についてでした。
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1 件のコメント:

  1. 珪藻土仕上げのピアノの防音室を考えていますが、数字のデータがないので設計士さんは吸音効果に納得していないようです。吸音性能検討書を具体的に見えるようにしていただけませんか?

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