当ブログ holly tunes について

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富山の設計事務所に依頼して2014年3月、防音室のある戸建て住宅を竣工しました。

2012年7月 設計監理契約
2013年10月 着工
2014年3月 竣工

新築計画のはじめから竣工、内覧写真やその後の生活を記録中。
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内容は過去、現在のものについても随時加筆・修正します。
法令や制度に関しては、あくまでもその時点でのこととして記録しています。
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2016年2月19日金曜日

トイレの飛沫汚れ対策を内装と間取りから考える2/2

トイレの飛沫汚れ対策を内装と間取りから考える1/2の続き。
なんだかタイトルが仰々しくなってしまいましたが、前記事の最後に書いた「一階のトイレはにおいが気になった事が無いのに対し、二階のトイレは気を抜くと籠ったような空気が気になる事がある」ということを、間取りや内装材の違いからみていこう、という事です。簡単にいいますと。

一階と二階のトイレの条件
【一階トイレ】
間取り:一坪の広さ&吹き抜けサニタリー内
内装材:壁=タイル(横)、塗装壁(後ろ) 床=コンクリート


【二階トイレ】
間取り:一般的なトイレ個室
内装材:壁=防汚機能付きビニルクロス(横、後ろ) 床:塩ビシート(サンゲツオデオンPG2648

内装材の違い
二つのトイレの画像を見て、一番に気づくのはやはり内装材の違いです。
二階のトイレは一般的な住宅のトイレ、という感じなのに対し、一階のトイレはなにかの施設?みたいな、下足で利用するトイレという感じがします。これは床材がコンクリート(現在表面はモルタルが塗ってあります)という事が大きいですね。

一階は「下足で利用するトイレっぽい」という事から分かるように、コンクリートの床は汚れが気になれば、タワシとかブラシみたいなものでかなりハードに清掃できます。水も撒けます(隣の浴室に排水します)。横壁もツルっとしたタイルなので、頑固な汚れもスッキリ落とす事が出来ます。
こうやって書いていて気がついたのですが、トイレの後ろ側の壁ってあまり拭いた事がありません。飛ぶ水滴も少ないでしょうが、こういうところも拭きあげた方がすっきりするかもしれません。
こちらのトイレの後ろ壁は塗装になっていて、水拭きは可能ですがタワシなんかでこするのは剥げそうなので出来ません。

対して二階は壁がごく一般的なビニルクロスです。サンゲツのRE-3335(RE-8118に品番変更)という防汚、抗菌、防カビ機能のついた製品です。こういった機能性は実はあまり信用していないのですが、確かに表面には汚れが付きにくく拭き取りやすいです。
でもやはりその他の素材に比べれば、日常的に汚れがつく場所には出来れば避けたい素材です。
そして床材が塩ビシート(サンゲツオデオンPG2648)です。こちらは複雑な模様入りで見た目があまり好みでは無いのですが、素材としてはツルッとしていてトイレの床材に向いていると思います。かなりスッキリと拭き上げる事が出来ます。ただ、固いスポンジとかブラシタワシみたいなものは傷が付くので使えないです。その点で清掃性はタイルより落ちる、といったところです。

タイルはやっぱり完全にきれいにに拭きとれる感じがいいです。
拭き掃除のしやすい順に並べると、タイル→塩ビシート→コンクリート→塗装壁→ビニルクロスです。
タイル以外の素材は強いていえば、という感じの順番です。つまりつまりは我が家のトイレまわりには「汚れがこびりついちゃって我慢できない」というような素材は使われていません。
ただただ、やはりにおいがついてしまう可能性としてはこの中でビニルクロスが挙げられると思います。なのでこもった空気にならないようにするにはクロスのこまめな拭き掃除が対策かな、と思います。

腰壁、という選択
トイレの飛沫汚れがつきやすいのは、やはり腰から下ぐらいの高さまでです。
なので、対策として腰壁仕上げ、というのが考えられます。腰くらいの高さまで別の素材で仕上げるやり方です。
腰壁の例
意匠を狙って居室を木材で仕上げている例が目立ちますが
やはりトイレでも採用されているようです
私の住んでいた古い実家のトイレは腰壁がタイルで仕上げてありましたし(上半分は塗り壁)、最近の住宅ではキッチンパネルのような素材を使う事もあるようです。
全面にこういった素材を使うのは予算とか施工の難しさもあるでしょうが、腰壁だけの範囲ならやる価値のある内装だと思います。
腰壁を作ると、少しクラシカルな感じになるので好みの問題もあると思いますが。
あとは(よく調べずに書いてしまいますが)以前腰壁の部分を保護するシートみたいなものを見た事があります。キッチンとかでもパネルの汚れ防止に張る透明シートみたいなものが市販されていますよね、こういうのだと見た目もほぼ変わらずシートを張り替えるだけなので手軽かもしれません。塗り壁には使えませんが。

一番大きな違い
二つのトイレで一番違っているのは、その空間の体積です。
図面からの計算上ですが、一階は一坪の吹き抜け空間で約17.2㎥(1.8×1.8×5.3)なのに対し、二階は半坪の個室で3.2㎥(0.9×1.8×2.0)です。
体感的にもこの体積の違いが「こもった空気」になるかどうかの違いに結びついている気がします。

換気扇
空間的な違いといえばあとはこれですね。
一階は隣の浴室と一体になっているので多分割とハイパワーな排気がされていると思いますが、二階は見た目からして小さな換気口です。
まあ換気に関しては家全体で計画されているのが昨今の普通なので、あまり影響はないと考えていますがどうでしょうか。

空間の大きさの違いと掃除のしやすさ
また空間が広いとトイレからそのまわりの床や壁までの間隔が広くなって単純に手が届きやすいというのもあります。まわりの拭き掃除も手軽に楽になります。
私はあまり意識していなかったのですが、トイレから壁までの距離を意識してサイズを決める、という事もあるようです。掃除用具が入り込みやすいように。なるほどな〜と思いました。
広い方はちょっと気になるときにサッとスプレー&ペーパーで拭く、という事が容易ですが、狭い方はついつい後回し〜になって結局拭き掃除の間隔があいてしまうというか。

壁までの距離があると壁が汚れにくいという一面もあると思います、その分床が汚れるのでしょうが。汚れやすい方を意識して床と壁の材質を選べば効率の良い防汚対策になりますね。壁を塗り壁にする代わりに距離を離して床をタイルにする、とか。


まとめ
ということで、トイレの飛沫汚れからくる不快な空気を(なるべく楽に)防ぐためには、空間が広いことと、手軽に掃除できる素材&位置関係が重要、ということだと私は考えます。
あくまで我が家の二つのトイレの場合、の話なので間取りや予算の都合上、調整が難しい事かもしれませんが、快適な空間のためには一考の価値あり、なトイレの話でした。

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2 件のコメント:

  1. コメント遅くなり申し訳ありませんでした(/_;)
    我が家は尿の飛び散り対策のため、トイレの素材にばかり固執してしまい、広さの方は本当に普通サイズ(タンクレスはやや狭い)にしてしまいました。
    見た感じでは、賃貸の狭い横開きのタイプに比べたらはるかに掃除はしやすそうです。
    holicさんが2回に分けて熱く書いて頂いているトイレ、大事な部分ですよね。
    我が家もしっかり勉強してから作ればよかったかと反省しています。

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    返信
    1. ありがとうございまず。
      トイレの素材も重要だと思いますよ!
      広さはなかなか難しいですよね。うちもたまたま一つが吹抜けだっただけでもう一つは横幅がせまいせまい。
      掃除機のヘッドが入るような広さにこだわっている方の記事をみてなるほどな、と思った次第です。
      新築の時期ならシートなどでガードする方法はいくらでもあるからおすすめです。

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