当ブログ holly tunes について

当ブログ holly tunes について

富山の設計事務所に依頼して2014年3月、防音室のある戸建て住宅を竣工しました。

2012年7月 設計監理契約
2013年10月 着工
2014年3月 竣工

新築計画のはじめから竣工、内覧写真やその後の生活を記録中。
内覧写真をご覧になりたい方は下のボタンで絞り込みするか、WEB内覧 まとめの記事をご参照ください。

内容は過去、現在のものについても随時加筆・修正します。
法令や制度に関しては、あくまでもその時点でのこととして記録しています。
参考になさる場合にはご自身でも再度確認をおすすめします。

個人的にご連絡をくださる場合には
hixim14アットマークの後gmail.com
までお願いいたします。

2015年6月8日月曜日

土地購入前の越境物移設騒動-2

もう風鈴の季節…
土地購入時のゴタゴタについて、思い出しつつ書いています。続き。
関連記事〜
土地購入前にやってよかったこと-登記と実地の食い違いの判明
土地購入前の越境物移設騒動-1

土地を購入するまでの流れは以下の通り。
2012.3月
土地の情報を貰う、売り主さんの意思を確認中。

4月
土地の考察の結果、特に大きな問題はないと分かったため、売り主さんの意思を確認後、購入意思を伝える。
土地境界を明瞭にした上で引渡になることを不動産売買担当Tさん(以下Tさん)と確認。

5月
(5.2)購入意思表示書類に捺印:契約と手付金支払いを5月中、その後解体を終えて、残金支払いと引渡を7月末に設定
(5.17)考察を依頼した建築士さんより、登記と実地に食い違いがあり、登記上の境界線外に公共ますと水道メーターがはみ出ていることを指摘される。
(5.20)越境物についてTさんに確認。越境自体はよくあることで特に問題なし、移設や境界の後退などは必要なし、といわれたため、当初の予定通り土地契約、手付金支払い

7月
(7.12)解体数日前にTさんから連絡が入り、水通メーターと公共ますを移設する、といわれる。移設にかかる費用は無料〜5万円程度(Tさんの勝手な思い込み)で売り主さんが負担してくれる。
「水道工事業者の都合が付いたらすぐorのちのち新築工事と同時」のどちらがいいか問われ、依頼設計事務所にアドバイスを求める。
アドバイスを求めた返信にて、依頼建築士さんより以下の指示有り
・越境している部分の所有者と管理者を明確にするように
・移設をするというが、そのまま移設したのでは水道管が越境部分の土地を通過しているのは変わらない。通常であれば私有地は迂回して引き込み直す必要があるが、そういった工事だと5万円程度という金額では済まないので、それでも本当に売り主さんが負担してくれるかの確認をするように

それをそのままTさんに問い合わせる→移設費用の見通しの甘さに気付いたTさんが焦る(←今ココ)

こちらとしてはTさんが「移設が不要である」と明言してからの契約だったので、移設にかかる費用が発生する、と今更いわれてもこちらが費用負担するのは納得がいきません。

もちろんそんなことはTさんも承知の上だからこそ、事前に売り主さんに負担してもらうことで話をつけてきていたのです。しかし「自分(T)が売り主さんに上手く話をしたことにより、売り主さんが『若い人たち(私たちのこと)に負担させるワケにはいかないと売り主負担を決めてくれた」と、妙に私たちに恩を売るような言い方だったのが気になります。当時のTさんの物言いからは、売り主さんに「購入者が負担を渋っている」と話を持っていった雰囲気が感じ取られましたので。実際は契約前に確認済のことだったので「Tさんどうするつもりだろ」と他人事のように思っていただけなのですが。どうもこういうのがTさんの交渉術のようです。と、いうTさんへの不信はおいといて。

移設費用の見通しの甘さに気付いたTさんが焦る
建築士さんからの指摘で、移設費用が思っていたよりも高額である可能性に気付いたTさんは焦ります。今でも何故はじめにTさんが「移設は無料か、かかっても5万円程度で出来る」と思っていたのか不明です。
この金額についてはTさんよりも建築士さんの方が正しい情報を把握していたのでした。
建築士さんが言うには、地表に出ているメーターや桝を移設しても、地中の水道管が越境している。その場合は地中の越境については土地の所有者の許可が必要で、許可が下りなければ、メーター・桝の周囲はもちろんのこと道路からの引き込みも掘り起こして工事する必要があるので、到底5万円では収まらない、ということでした。
Tさんがこれまで明言しなかった「登記上の境界線の外は誰の所有・管理であるのか」ということも関係してくるのです。

越境部分の所有者は誰なのか?
ということで、そもそも何故登記と現地の境界に食い違いがあったのか、登記上の境界線の外は誰の所有・管理なのかハッキリさせないといけません。
私たちもはじめに越境が判明した時点で把握しておけばよかったのに、当時は「越境はよくあることなので、問題なし」と言われて安心してしまったのが甘かったと思います。
私たちの購入地は境に見えるコンクリートが登記とズレていただけだったのですが、登記上の境界線の延長上にある南側の隣家は、明らかに越境して建造物が建てられていたことも無駄に安心してしまった原因の一つです。


はじめに越境を指摘してくれた建築士さんに言われたのは、「越境部分=2項道路」で、本来は私有地なのではないか、ということでした。
ここで二項道路について説明すると長ーくなるので(正確なことは分からないし)書けませんが、もともと所有者のいる「土地」だった部分を「みなし道路」として提供した物ではないか、ということでした。つまり誰か分からないが所有者がいる、と。
しかし、その建築士さんが市役所で確認したときにも「二項道路」ではなく単なる「道」だったそうで、その後勧められて公図を確認したときにも、もともと所有者がいたことを示す地番の掲載はありませんでした。

では、なんなのか。
結果を明らかにしてしまうと、越境部分は「用水の管理地」だったのでした。
問題の道には暗渠というのか?用水が通っていて、蓋がかけられています。つまりこの道は私有地ではなく「農道」であり、所有者は市道などと同じように「富山市」ということです。
越境部分は用水の端から1mの幅にあたります。本来は用水の両側1mは「用水の管理地」として農道扱いなのですが、昔の緩かった時代に、あまり「農地と宅地の境界」を意識せず建築されてしまい、登記上と現地の見た目の境界に差がでてしまった、というのが真相だったようです。
なんだか分かりにくい図ですが
雰囲気が分かって貰えれば…


真相が判明してTさんが奔走した!
越境の正体が判明した後の、Tさんの動きは早かったです。というか、なぜ土地を仲介するときにハッキリさせておかなかったのか?私たちもそれに気付かなかったのか?というのはありますが、それはおいといて。
・水道メーターと公共ます、及びそれに伴う地中の水道管が越境しているのは、農道であり、所有者は「富山市」である。
・では、越境部分について「富山市」の了承が得られれば、移設はせずに済む。
という考えをもとに、関係各所をまわり「移設不要」の根拠を集めて回ったのでした。

以下、Tさんが集めて回った根拠たち…
①富山市役所「建築指導課」:建物を建てるのに違法ではない。問題はない。
富山市役所「管財課」:農道と農業用水は富山市管財課の管轄であり、用水管理部分も同じ。
・公共ます等があっても支障がなく、将来的にそのまま使用してよい。
・あえて許可が必要ということはない。
③富山市水道局「下水道課」:公共ますは現位置で問題はない。特別に移動しなくてよい。(A氏、B氏、及び上司に確認)
富山市水道局「上水道」:現位置で問題はない。

以上のことより、公共ます・メーターは現況のままでいいそうですので、移動の工事はしません。
…ということで、移設はしなくてよい、という方向に持っていけました。
更に、
将来的に法改正があった場合でも強制的に移動しなければならないといったことはないとのことです。
また、農道と農業用水が富山市の道路との認定を受ければ、富山市の責任の元、公共ます・メーターの移動をするとのことです。
…という、将来的に農道ではなく道路扱いになった場合の可能性にまで触れています。

ここで終われたのなら、それまでの手落ち感を払拭する「Tさん有能!」という印象で幕を閉じることが出来たのですが、ですが…ここで終われなくて、当時とーってもしんどい思いをしたのです。
すみません、さくっと書くつもりが長くなってしまっています、もうしばらくおつきあい頂けると嬉しいです、また続く。次で終わりたい。

ブログランキング・にほんブログ村へ

↓いろいろ参考になる記事がまとめて読めます
にほんブログ村 トラコミュ 家づくりおすすめできる事・できない事へ

クリックお願いいたします↓
各カテゴリーのランキングにリンクしています
にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 建築設計事務所(施主)へ“人気ブログランキングへ”
にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 注文住宅(施主)へにほんブログ村 インテリアブログ 素敵なインテリアへ

下記ボタンからfeedlyでholly tunesをfollowできます
follow us in feedly


0 件のコメント:

コメントを投稿