当ブログ holly tunes について

当ブログ holly tunes について

富山の設計事務所に依頼して2014年3月、防音室のある戸建て住宅を竣工しました。

2012年7月 設計監理契約
2013年10月 着工
2014年3月 竣工

新築計画のはじめから竣工、内覧写真やその後の生活を記録中。
内覧写真をご覧になりたい方は下のボタンで絞り込みするか、WEB内覧 まとめの記事をご参照ください。

内容は過去、現在のものについても随時加筆・修正します。
法令や制度に関しては、あくまでもその時点でのこととして記録しています。
参考になさる場合にはご自身でも再度確認をおすすめします。

個人的にご連絡をくださる場合には
hixim14アットマークの後gmail.com
までお願いいたします。

2015年6月1日月曜日

購入予定の土地に井戸があったら

もうかなり前のことになりますが、土地を購入した時の話を。

当時のことも記事に残してあるのだけど、事実のみを記録しただけなのであっさりした内容になっています。なのでそこだけ読むと何の問題もなく購入できたかのように見えますが、実際は世間並み(?)にちょいちょい色々ありました。その中の一つ、購入地にあった井戸について。

購入地には井戸が二つあった!
購入地について詳細を詰めていた頃のこと。
土地の売買担当者の方(以下Tさん)が「あ、この土地には井戸もあるんですよ(ラッキーでしょ?風に)」と口にしました。
なぜ「お得でしょ?」風に言ってきたかは後述しますが、当時の私たちの印象としては「え?この土地、大丈夫なの?」という感じでした。

土地を購入する前に調べたことがいいこと、として周辺環境とか地盤とか色々あります。
ハザードマップや古地図を調べたりするのです(関連記事→土地を探すときに調べたこと
ネットでも土地購入前に調べるべきことを検索したりしたのですが、その中に「井戸の有無」というのがありました。つまり、井戸がある土地、というのは地下に水脈があるということなので地盤が弱い可能性がある、とのこと…。当時(といっても3年程前ですが)はネットで調べても井戸のあった土地についてはネガティブな情報しか無く、私たち夫婦は色々心配しました。
が、Tさんにその心配を訴えてみても、当時相談していた建築士さんに聞いてみても「いや、必要なければ埋めれば大丈夫ですよ」みたいな軽い感じだったので、最終的には井戸があったらあったで手押しのいい感じのポンプを買って楽しもうか、というところまで気持ちを持っていき購入に至りました。

購入地には二カ所井戸がありました。
一つは入浴に使っていたが、近年は砂が上がってきたために使用していなかったもの。そのため二つ目を鑿井(さくせい)して貰ったが、水の上がりが良くなかったため電動ポンプを使用していたもの(以下画像)。
古家の屋外にあった井戸
地面からパイプが出ている状態
奥に電動ポンプらしき物があり
井戸というと、こんな感じの物を想像するかもしれませんが↓

購入地にあったのは、以下の画像の「地面にパイプを突き刺したもの」という感じでした。更地にしたときにこんな感じで残っていた程度です。


井戸を埋めることについて
結局、設計上井戸を活用することは無くなったので、埋めることになったのですが、埋めて大丈夫なのか?ということについては、以下のサイトを見た感じ、まあ、大丈夫なんでしょうね(あいまい)。
井戸のあった土地は大丈夫でしょうか?SuMiKa(スミカ)サイト内 家づくり相談より)

しかし、井戸を埋める、というとなんとなく不吉な感じがしますよね?
なんでも「水脈がある=生きている」ものを埋めるので、お祓いが必要とかなんとか。日本では井戸といえば貞子さん、的なイメージも根強いし。そういったオカルト的なことには全く興味が無いので置いておきますが。
が、やはり「地面まで通気、通水があった道」をそのまま埋めてしまうと、湿気や水圧空気圧の関連で問題が起こりそうなことは容易に想像がつきます。恐らく、昔は普通に埋めてしまった井戸からの湿気で問題が起こることが多かったので、不吉なイメージなったのだろうと、推測します。
それで、現在の工法のようにベタ基礎を施すとか、防湿シートなどで対策をしてればさほど問題はない、ということらしいですが、何か対策するとすれば、完全に埋めるのではなく空気抜きのパイプの用なものをしばらく出しておいて何年か後に完全に撤去する、というのが一般的な方法みたいです。

お祓いについては、地鎮祭のときについでにやってもらいました。これはTさんにも建築士さんにも現場監督にも勧められた方法で、実際いらっしゃった神主さんに地鎮祭の後に申し出たら「あぁ、やっときましょ」って感じで祓っていただけたので、よくあることなのだと思います。

富山には井戸のある土地が多い?!
で、なぜ担当のTさんが、井戸があってラッキーでしょ?という感じだったかというと、富山という土地柄なような気がします。
富山市内は普通に上下水道があるので、井戸が絶対必要、ということは無いはずですが、鑿井会社が結構あります。
皆さん井戸水を何に使うかというと、融雪なんです。
主要道路には融雪装置がついているので、大雪が降ったときでも割とすぐに道が通れるようになります。この融雪装置、年間を通して水温が一定の「地下水」が利用されています。なので、海近くの地域だと錆がでて、道路が赤くなっているところが多いです。


で、昔からある大きなお宅とかだと、自前で自宅内の駐車場から前面道路に融雪のために井戸水を流しているところがあります。こういうのは降雪時には流し続けないと意味が無いので、普通の水を使うと水道代がかなりかかります。水道水だとすぐ凍結してしまう、という理由もあります。
ということで、富山の土地には井戸が多いのでは無いのかな〜と、個人的に思っています。もしかしたら昔からの民族学的な何かが関連しているのかもしれないし、富山に限らないのかもしれませんがね。

水質検査にパスすれば美味しい飲み水としても利用できるし、そうでなくても水道料金がかからずに入浴や融雪に使えますよ、ってことで担当Tさん的にはラッキーでしょ?って感じだったのだと、今は思います。当時は何言ってんだ、瑕疵担保だなんだと鼻息荒かった私たちですが、先日、知人が新居のために購入した土地にも井戸があったようなので、よくあることなんだね、と思ったのです。

埋めた井戸の現在
二カ所あった井戸(パイプ)ですが、砂が上がってきていた方は更地にする時に埋めてもらいました。多分住宅にはかかっていない土地境界近くに位置していたと思うのですが、今は跡形もありません。
もう一つの方は、位置的に住宅にかかっていたので、空気抜きの管のような物を建物の外に出してくれています。多分これ↓

竣工時に現場監督に今後どうしたらいいか聞いたのですが「まあ、何年かしたら抜いてもいいかもしれないですけどね(ほっといていいんじゃ無いですか?)」って適当な感じなのでした。
クリックお願いいたします↓
各カテゴリーのランキングにリンクしています
にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 建築設計事務所(施主)へ“人気ブログランキングへ”
にほんブログ村 住まいブログ 一戸建 注文住宅(施主)へにほんブログ村 インテリアブログ 素敵なインテリアへ
下記ボタンからfeedlyでholly tunesをfollowできます
follow us in feedly

4 件のコメント:

  1. こんにちは。
    うちも井戸ありました!
    土地を見て回ってる間にも、けっこう井戸のある土地はあったので、買うときには普通になってて、何とも思わなかったのですが。
    東京だとだいたい、売却されるときには埋めて空気抜きのパイプが刺さった状態になってるので、使わない前提なんでしょうね。

    融雪用途は、思いつきもしませんでした。
    日本は狭いけど、やっぱり土地柄ってあるんだなーと、ちょっと感慨深かったです。

    返信削除
    返信
    1. こんにちは〜。
      やっぱり井戸のあった土地って結構あるんですね。情報ありがとうございます。
      そうすると富山、というよりは一昔前の住宅では普通に井戸が利用されてたってことなんでしょうね。購入時の私たちが構えすぎだったのかもしれません。
      融雪用途というのはすごく理にかなっていて私もナルホドな、と思ったところです。冬近くになるとさく井会社の「融雪お任せください!」みたいな広告が増えるんですよ。

      削除
  2. こんにちは☆

    井戸が2つもあったとは!

    ご紹介されているSuMiKa(前身はHOUSECOなんですよね)を拝見しましたが、建築士のみなさまがお祓いのことを言及されることに驚きましたー。やはり家というものは、目に見えないものとの関連が重視される分野なのだなと、改めて感じました。

    ちなみにオカルトで申し訳ないですが(笑)、私、ちょっとだけ、感じられるところがあるのですが、holicさんの今回の記事を拝見したとき嫌なものは感じませんでした。私は貞子さんの映画も見たことがないので、井戸に対してそういうネガティブなイメージは強くなく、「水を司るエネルギーのある場」と感じます。お祓いも「不吉なものを祓う」のではなく「完了の儀式」というイメージです。

    返信削除
    返信
    1. ありがとうございます〜
      完了の儀式ですか!そういっていただけると安心です。
      井戸っていうなれば、生活のための水を得る神聖な場だった、ってことですもんね。感謝の気持ちを持ってお祓いっていうのがしっくり来ますね。
      我が家の場合もそうでしたが、建築の側の人がお祓いをこぞって勧めるのは、後で「何か不幸があった場合」に「あの時井戸のお祓いをしなかったからだ〜」と後悔しないため、という面もあるでしょうね。地鎮祭をやるやらないと同じだと思います。

      井戸を埋める=不吉、というのはオカルトでそうなったのではなくて、床下がそのまま土になっていた昔のような工法で湿気→カビ・病害菌→病気→不幸みたいな流れがあったからだと思うんです。風水なんかでも、西に台所はよくない(室温上昇で食物が傷む)とか北東の風呂トイレはよくない(寒気や湿気のため)とかも、単なる迷信ではなくて生活の経験則から発生した、というのと同じように。
      よって、現代の知恵できちんと対策されたことなら大丈夫だと思っています。

      削除